Small Garden Studio & Kenichiro Kozono

Small Garden Studioは小園兼一郎の

運営する音楽制作スタジオです。

 

 

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2017年

12月

27日

セルフライナーノーツ「out of music」M-1,2

スモールガーデン2ndリリース
ミニアルバム「out of music」
セルフライナーノーツ

アルバムタイトルである「out of music」に込めた意味合い、out of~とは
~の外側、流行でないなどの意味があり、つまり音楽の外側というのはこの
アルバムの楽曲は音楽でありながら音楽ではないものを表現したかったので
す。同時に流行り廃りに関係の無い普遍的感動や日常性を表したくてこの
「out of music」というタイトルを付けました。
しかし元々音楽とはその音の羅列によって「何か」を表現しているものが
圧倒的に多く、純粋にその響きや技術を批判する純音楽でさえもその様式美を
表してさえいます。僕はどちらかといえば後者に趣をおいていますが、それで
も今作の様にポピュラーテイストな割合を増やすとそれは「何か」を表現して
いくことに繋がり、ひいてはそれこそがポップス(大衆性)たる所以なのかも
しれません。

このミニアルバムは元々は今年の7月に行ったライブの為に作ったもので、正
式にはセカンドアルバムというよりもファーストのスピンオフのような意味
合いをも込めています。
ボーカルのyukkyさんにライブ出演を想定した時に既存の楽曲ではどれも彼女
に合うものが無かったので、3月頃だったと思いますがライブ出演を承諾して
頂くと同時に楽曲制作もお約束して制作に取りかかりました。

実は密かにジャケットが2パターンあるという設定にしたのですがyukkyさん
メインの1~2曲目に合わせた夜景を見下ろす画のものと、3曲目の柔らかな曲
に合わせたお花畑の画のものです。
全国的には後者のジャケットで流通していますが先にも紹介させて頂いたディス
クブルーベリーさんや手売りでは前者のジャケットでも販売しております。
(ちなみに4曲目のイメージはありません。)

CDが完成したのがライブの3~4日前で、もうてんてこ舞いでした。
4~6月に4曲制作+既存曲も合わせた全パートの譜面制作。それにジャケット
のデザインから歌詞カード、プレス、流通手配なども全部自分でやっているの
で、これには僕もかなり参りまして実際ライブの当日も疲れと緊張のせいで
リハーサルの時から間に合って良かったという安堵の思いと共に涙が止まりま
せんでした。ライブ中にもほろりとしてしまいましたがもう恥ずかしいとか
そういうのはなくて、良くも悪くも周りを見ない性格が出てしまったのだと
思います。
引き続き拙い文章ではございますがセルフライナーの方を書き綴らせて
頂きます。


――――
M-01 [蓮花]

上記にもありますがこの曲と2曲目の「流る星」はyukkyさんに向けて作った
ものです。1作目から続くスモールガーデンのイメージとyukkyさんのそれは
かなり違う所があるのでお互いが歩み寄って出来た共作だと言えると思います。
yukkyさんの声は明るく中高域が通るので、その声質に詩の静粛な感じをぶつ
けて中和してみようと思って作り始めた覚えがあります。

楽曲の雰囲気は16ビートでシックなハーモニーを奏でていますが特に元ネタ
とかは無いです。かろうじて僕の好きなpagesの[I Get It From You]の2コー
ラス目の雰囲気にも若干近いかなという感じで他の要素は冨田恵一さんワーク
スの影響が強いかなと自分では思っています。
音楽的な話ですがこの曲では音の4度重ねを多用していまして、そこに壮言さ
や幻想さなどが出せたかなと思います。気になった方はユーチューブなどで
4度和音の実演動画のハーモニーを聴いてみてください。面白いと思います。

歌詞の内容については個々で楽しんで頂ければ良いかなと思っています。
僕としてはタイトルの蓮花と曲の後半に出てくる「輪廻」という言葉を盛り
込む事によって仏教のテイストを出せたらと思って書きました。サビの「夢
見るあなたを」というのは1stアルバムの「靄(もや)」にも出てくる言い回し
なのですが、全ての事象はほんの一時の夢や幻であって現実そのものでは無い
という原始仏教の教えをこの一言に込めたつもりでおります。綺麗なものが
綺麗なのは自身の都合で心にその様に描いているのであって実際はそうでは
無いという事なのです。(僕は原始仏教信者なので言い切ってしまいますが。)

これは音楽の話ではありませんが僕は静か動かでいうと間違いなく「静」です。
動が嫌いな訳ではないですが周囲から無意味に掻き立てられる前進や成長、
競争や射幸心の煽りなどには心が締めつけられる様な息苦しさを感じる事が
あります。自分にとって必要以上の「動」は全く必要ではないと思っている
ので逆に動が嫌いだという負の感情が溢れすぎない様に適度に情報は遮断して
います。
知らず知らずのうちにマスコミュニケーションによる大きな流れに取り込まれ
ないように自分の意識を大切にする尊さを失ってしまっている人の多さに「憂い」
を感じるのですが、想いというものは美しくも儚いものではないかと、そのよ
うな情景を歌にしてみました。


――
M-02 [流る星]

これは空を飛んでいるようなイメージで作った曲です。
7月のレコ発ライブに合わせた事もあって夏の雰囲気も入れてみたつもりです。
出過ぎず、弾け過ぎず、飛び過ぎないソフトな感じに出来たかなと思いますが
いかがでしょうか。
本来、というと語弊がありますがこの曲はスモールガーデンの作品というより
はyukkyさんとスモールガーデンではない小園自身の合作という見方の方が
しっくりくる側面を僕も感じています。(リスナーより同じような意味合いの
事を言及されましたので)
そのような楽曲をスモールガーデンのアルバムに入れるなと言われそうですが、
これまた僕の中ではスモールガーデンとして背伸びをしたシティポップAORと
いう意味合いも込めての作品でもあり、これはこれで良いとは思っています。
もっとyukkyさんに合わせた方がキャッチーな楽曲になったかもしれないので
すがそれではコラボレーションにはならないので、その均衡の為に自分色も
程々に出したのが[蓮花][流る星]だと思います。

楽曲のAメロの雰囲気は曲名は忘れてしまいましたがed mottaの曲のリズムの
印象があったと思います。その後は流れに任せて作りました。
歌詞では1番終わりの「流る星」の部分だけ最後まで決まらずにいました。
「流れ星」だとなんか普通だなと思ってしまったので「流る(ながるる)」と
いう言い回しを「ながる」に変えてスモールガーデンらしさを出してみました。
(スモールガーデンらしさとは日本独特の言い回し、大和言葉や言語文化を音楽
の中に取り入れるというような感じの事です。)

空を飛ぶといえば数年前に一度、スカイダイビングを経験したのですが思って
いたよりもとても楽しかったのでいつか免許をとって単独ジャンプをやってみた
いと密かに想いを馳せています。


というわけでお読み頂きましてどうもありがとうございます。
次回は3~4曲目のライナーノーツ、「歌曲作品集[小園]」のコンセプト、制作
経緯について書きたいと思います。

2017年

12月

09日

セルフライナーノーツ「歌曲作品集[小園]」M-7,M-8

M-7 [斜陽]
この曲はこのアルバムの中でも最後に作りました。
本当は野沢菜(山本ひかり)さんに歌ってもらおうと思っていたので
すがタイミングが合わず、紆余曲折を経て自分で歌うしかない状態に
なり、結果歌ったといういきさつがあります。発売から約一年、今と
なっては自分でも耳慣れた感じになっていますが制作時は何かと大変
だった事を思い出します。

この曲はアルバムの中で最後に作ったという事もあって他の曲には無い
要素を入れたかったのですが、それは何かというと単純なコード進行。
結果的にそうなっていない部分もちょっとだけあるのですが大まかには
耳馴染みの良いサウンドになっていると思います。もちろん独自性をそ
ぐ事の無い様に気をつけました。いわゆる「対比」というやつなのです
が、他の曲ではめまぐるしく変わる和音に対してメロディーの動きは控
えめに、逆にハーモニーの動きが弱い時はメロディーに動きを与えると
いった感じです。この曲の場合はどちらかというと後者寄りになります。
これもデモをアップしてみましたので良かったら聴いてみてください。

https://soundcloud.com/smallgardenstudio-1/shayoh_demo

聴いて頂けるとわかるのですが(聴かないとわかりません…すいません。)、
自分で歌うとは決めたもののサビの掛け合い部分は女性パートとして
意識して作っておきました。またデモバージョンの歌入れはハナモゲラの
ものは残って無く、歌詞が決まるのも結構早かったのだなと思います。
そしてこの単純なドラム。これは言わずもがな?ドナルドフェイゲンの
アルバムに多いあの雰囲気を意識しています。トラックは全体的にシンプ
ルですがあらかじめアレンジで肉付けする事を意識していたのでコードの
ベタ打ちで作っておきました。なんともデモっぽい音源です。

Fix版ではサビ前のブレイクに入っている野沢菜さんの咳払いが何とも
印象的です。あれは編集中に何か面白い事が出来ないかなと思って残し
ておいたのですが上手く収まって!?良かったと思っています。
この曲は楽器のソロもアルバムの中では一番多く、また特徴的です。
ピアノからギターからサックスまで出来る限りのソロを盛り込みました。
サックスは歌が終わった後なのでなかなか印象に残りづらい所ですが
結構頑張って吹いたので良かったら聴いてみてください。

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M-8 [Fill Up Your Life]
この曲はこのアルバムの中で一番古い時期に作ったものです。
元々は知り合いの自主制作コンピレーションに曲が足りないという話を
付き合いのあったこの曲の作詞も行っているveronica(以下ベロニカ)
さんからされまして、時間もあったので作ってみようと思って出来上が
ったものです。

バラードになったのには理由があります。それはちょうどこの話を聞いて
すぐにベロニカさんの母が亡くなりました。彼女との長い付き合いの中で
あまり知らない面々を知る事になったその出来事は僕の中で大きくなり、
彼女のお母さんへの鎮魂歌となりました。気持ちとしては亡くなったお母
さんへというよりはベロニカさんへの慰めや情緒的な印象をもってして
曲を作っていたと思います。僕は親戚や友人が亡くなっても自分の中で
生き続けているその人達がいつも自分を見てくれているものだと思って
います。そのような気持ちを込めて作りました。

ただ、歌詞についてはベロニカさんは僕の曲作りの事情は知らないので
上記のような意味合いとは若干違ったものになっているようですがそれ
でも曲と通ずるところがあると感じます。それがこの曲をスピリチュアル
でありながらも地に足着いた感慨深さを与えてくれたのだと思います。

アルバムを通して聴いて頂けるとわかると思うのですがこの曲だけ少し
浮いている印象を持たれるかもしれません。僕自身もこの曲をスモール
ガーデンのアルバムに入れるかどうかはとても迷ったのですが、最終的に
は入れる判断をしたのは「スモールガーデン=小園=自分」という絶対的
な繋がりを無視する事は出来ないので、アルバムとしてのまとまりよりも
スモールガーデンの内側にも少し触れて欲しいと思いこの曲を入れる決断
をしました。

ちょっとだけ曲制作のお話をさせていただきます。
この曲では実際に演奏しているのはベースとサックスだけで他は打ち込み
です。一時期はギターもキーボードも沢山練習して上手く弾ける様になり
たいと思っていましたがあまり根を詰めすぎても不満が募るだけなので、
打ち込みの方が綺麗に聴こえるならそれで良しとするようになりました。
前に冨田ラボの冨田恵一さんも自身のDVDで似たような事を言っていて
「やっぱりそうなんだ」と思った経緯もありますが、やはり僕自身の積み
重ねてきたスキルが打ち込みか演奏のどちらが良いではなく音楽として、
楽曲として制作する上で制限された時間内に仕上げる事が優先されている
からだと思います。(しかし常に冨田さんの背中を見ている!)

 


お読み頂いてどうもありがとうございます。
次回は2ndミニアルバムの「out of music」のライナーを書きたいと
思います。




2017年

12月

03日

セルフライナーノーツ「歌曲作品集[小園]」M-5,M-6,etc

M-5 「靄」

もや、と読むようです。僕もこの曲名を思いつくまでは知らない漢字でし
たが見た目が霞(かすみ)とか霧(きり)に似てるのでよく間違われます。

この曲も作曲は2013年に行われていてしばらく寝かせていたものです。
1度メジャーコードから4度マイナーへ転調する雰囲気は僕は好きでよく
使っています。
この曲もデモがあるので良かったら聴いてみてください。
(歌が下手なのはご容赦くださいませ…)

https://soundcloud.com/smallgardenstudio-1/moya_demo

不遜ついでですが、この曲で表現したかった事がいくつかあるので紹介させ
てください。
•失恋を綺麗な想い出に。
•前半と後半での雰囲気の違い。
•メジャー音楽には無い渋さ。(これは全曲にあるかも…)
•時系列の表現。(夜から夜明けへ)

この曲のサビに当たる部分、後半の「悲しみが踊りだす~」という歌詞が
自分では気に入っていまして。心情としてはこの歌に出てくる人物の心中を
察する事(作者がこういうのもおかしいかもしれないが)が出来ます。
夜の海岸、地平線、星明かり、灯台。遠くの方に街灯り…、どれも僕の好き
なシチュエーションなのですが実際はこの楽曲のようにロマンチックな感じ
とは違う事が多いので(夜の海は怖い!)、綺麗な部分だけ紡いでみました。

この曲はアルバムの中では一番コーラスが多く、トラック数がトータルで40
から50位あったと思います。ミックスにとても時間がかかったのを思い出し
ました。ともあれ綺麗に仕上がったかなと思っています。

また懇意にして頂いております「ディスクブルーベリー」というレコード
ショップでは2枚のアルバムの同時購入で付いてくるCDRに全曲のカラオケ
が入っています。メロディを口ずさんだりオケに隠れた楽器などが聴けると
思いますのでご興味ある方は是非お手に取ってみてください。
(ちなみにどちらか1枚お持ちの場合はその旨をお店に伝えてもらえますと
もう1枚の購入のみでもCDRがもらえると思います。)
http://blue-very.com/


M-6 [間奏] その2
ピアノだけをぽろぽろと弾いた1分も無いものです。
実はこの曲はいくつか作曲した中の断片でして、のちに2枚目のアルバムの
「湖畔」という曲のイントロに使われる事になりました。元々は違う曲の
イントロになっていたのですがその曲では後半の展開が難しすぎてうまく
歌詞をつけられそうに無かったので分離させました。実は結構気がついて
いない人が多くて、それはそれで嬉しいような、そうでもないようなという
気持ちでしたが音楽雑誌VANDAのウチタカヒデさんにレビューして頂いた
時にはこの事がしっかりと記載されており脱帽いたしました。
スモールガーデン全編に渡ってとても鋭く、かつ多彩なバリエーションにて
論評を頂きました。是非お読み頂けましたら嬉しいです。

http://www.webvanda.com/2017/11/small-garden-out-of-music-singlesmall.html

そして、この曲のピアノもソフトウェア音源「Ivory2」を使いました。
マイクの感度や倍音、ペダルの解放音などをエディットしましたので
よりピアノの感じが出ていると思います。ただ鍵盤に当たる指の音までは
この音源では再現しづらく、後述する音源「Pianoteq」にその座を譲る
ことになります。


〜〜〜制作環境のご紹介〜〜〜
と銘打ちましてご紹介させて頂きます。前回のクロックジェネレーターは
いきなりマニアックでしたが今回はスピーカーと、中核を成すD.A.W.の
ご紹介です。

うちのモニタースピーカーは「SONY SMS-3」です。
今ではグーグルで検索してもほとんど情報が出てこないレアな機種です。
その昔、ヤマハのテンモニ(NS-10M)が流行り始めた後でソニーが
テンモニと同じ密閉型の2wayタイプのモニターを出したのがこのSMS-3
です。ネットで検索して頂くとわかりますがウーファーの黒色を除いて
ほとんど見た目が一緒です。(笑)
実際はテンモニに比べるとウーファーが大きく(20cm)、低域〜中低域
がよく聴こえ、かつ高音域は耳に痛くないのでまさに理想的なモニタリン
グが出来ます。密閉型の特徴としては低音が出過ぎずに中〜高音とのバラ
ンスが優れていると感じる所です。制作部屋は6畳弱なので若干大きめの
サイズではあるのですがやはり出音の良さには変えられずにもう10年以上
使っています。パッシブなのでアンプに繋いでいます。(アンプは安い
ノーブランドのデジタルアンプ)
恐ろしい事に20年前に買った30万円もしたラックスマンのL-507という
アンプよりも数年前買った2万円のデジタルアンプの方が音が遥かに良い
です。(飾らない音なので冷たい感じやしらけた部分もありますがモニタ
リングにはちょうど良いです。)
月並みですが技術の進歩は凄いです…。

D.A.W.はmotuの「Digital Performer 8」
デジタルパフォーマー(以下デジパフォ)は作曲を始めた頃からの付き
合いなのでもう20年近く使っています。使っている理由は昔からマック
が好きだった事、在籍していたセイムクリエイティブという制作会社で
の標準仕様になっていたということです。デジパフォを教えてくれた
先輩方々はなぜかみんなマウスを左手で使っています。理由は右手を
常にテンキーの上に置いているからです。これはMIDIのステップ打ち
や鍵盤を弾いた後でもエディット画面ですぐに数値を打ち変える事が
出来るからです。これには僕も最初は戸惑いましたがすぐに覚え、今で
もマウスは左手、テンキーを右手でバシバシはじいています。(なので
たまに左利きと間違えられることシバシバ…)

デジパフォは長年ハードウェアの操作に特化(依存?)していた感が
あるのでソフトウェア音源の参入に遅れた経緯がありましたが現在は
各社に横並んだ感じなので、昔からの視認性、操作性の良さを考える
とシーケンスソフトとしてはまだ頭1つは出ていると思っています。
音楽を奏でるという事よりも譜面やデータの視覚的認知度が高いと
いう所ではデジパフォが一番良いです。昨今の簡単に音楽を作ってみた
いというニーズには全く一致する所がない超硬派、素晴らしきクリエイ
ティブツールです。

2017年

11月

26日

セルフライナーノーツ「歌曲作品集[小園]」M-3,M-4,etc

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

M-3 [間奏]

このインストの曲はアルバム制作の最後の最後に、まさに曲の間の
演奏として急ピッチで作りました。曲というよりはほとんどアドリブ
にちかい即興曲という感じです。
これはフレットレスのエレキベース、ピアノ(Ivory2)、ソプラノ
サックスだけですがルバート(テンポ無し)で僕が演奏、多重録音し
たものです。何から録ったのか忘れてしまったのですがたぶんピアノ
だったと思います。本来は3人同時に演奏、録音となりますが僕一人
なので最初のピアノ演奏時の呼吸をしっかりと覚えて、譜面(コード譜)
に記号を書き加えます。

ジャズっぽい感じになっているのは狙った訳ではなくて僕の場合は
勝手にそうなってしまうという感じです。なのでこのアルバムの中で
は一番自然な感じで作った曲(即興)です。
このようなライブ感のある曲はミックスからの作業が楽しくて、やは

り自身の音楽性を上げていく為にも楽しい要素をどんどん入れていき

たいなと思います。


————
M-4 [かわたれ]

この曲はM-1[木漏れ陽]とほとんど同じ時期に出来た曲だと思います。
他の曲と比べるとサビがわかりやすくキャッチーめなので甘い歌詞と
相まって人気があるとかないとか…。
この「かわたれ」というは昔の言葉でして「彼は誰」というように
漢字でも書かれます。漢字をみるとわかりますが彼は誰?あなたは誰
ですか?という意味です。大昔に「あなたは誰ですか?」と尋ねなけ
ればならない時間帯がありまして、それは夜中。夜中も夜中の明け方
に近い方です。昔は女性宅に男性が夜中に忍び込んで事に及んでいた
といいますがそんな中で女性がその男の顔がよく見えない状態で「
あなたは誰ですか?」と尋ねるような時間帯の事を「彼は誰時」なん
ていうそうです。ちなみにそのちょうど真裏の時間帯の夕方前あたり
をかの有名な「黄昏時」といいます。
詩を見聴きしていただけるとわかると思うのですがまさに夜明け前の
時間帯であるかのようなシチュエーションになっています。

作曲した時は確かギターだったと思います。最初からジャズっぽい曲
でしたしアルバムのバランスを考え、より静かにより大人っぽい雰囲
気をだしてみようとしました。ホーンアレンジは無くてもよいかなと
思ったのですが「入れる」という事を前提とした場合に自分がどこま
で出来るのかという事を示したかったという側面もありました。

ちなみにこの曲に関してはファーストバージョンが存在し、それは
最後の「Fill Up Your Life」の隠しトラックに入っています。約3分
間の無音部分の後にドラムレスの演奏で入っていますのでもし知らな
かったという方はチェックしてみてください。この歌はやはりAkane
さんの歌だと僕は思っています。野沢菜(山本ひかり)さんをフィッ
クスとしてフィーチャリングしたのはAkaneさんが遠方にお住みで、
おいそれとレコーディングが出来ないという環境があるからでした。

野沢菜さんのフィックスが良くないという事ではなく、CDに入って
いる「かわたれ」は正確に言えばスモールガーデンのセルフカバー
(音源発表は今作CDが初ですが)という事になるかもしれません。

楽曲のレコーディングについて、この曲で演奏しているのはサックス
とセンター位置のギターです。他はプログラミング(MIDI打ち込み)
です。僕の使っている「addictive drums」というドラム音源はブラ
シの音が良いのでよく使います。そしてトランペット、トロンボーン
は業界では有名な「Kick Ass Brass!」です。サンプリングされてい
るものなのでリアルなのですが古い音源なので64ビット化されておら
ず、今後使えなくなる可能性があり困っています。AMGさんには是非
対応を(僕も既にメールしていますが)お願いしたい所です。

兎にも角にも、かなりアコースティックな楽曲「かわたれ」なのです
が意外にも8割方がコンピューター音源だという事で、聴き比べなけ
れば生楽器との違いは少なくなってきていると思います。今後は空間
やアナログのシミュレーションもさらに進んでくるので一人でもさら
に良い音で作品が作れる様になってくると思います。

――

small garden studioの機材について(その1)

今回は、いきなりマニアックな電源とクロックジェネレーターについて。
上部にある写真の中段、CDプレイヤーの上にあるのが僕の制作部屋にあ
る「クロックジェネレーター兼分配機」です。これを使う事によってデジ
タル音声の分解能が上がります。このジェネレーターの心臓部はルビジウ
ム発振器で10Mhzの信号が出ており、それを内部で振幅を落として使用し
ています。
ディスプレイ表示の48.000khzや44.100khzなどは実際にはコンマ以下
8桁まで0が揃っています。大体の機器の内蔵の発振器では47.870khzや
44.183khzなど、規格と結構ズレている状態で動作しています。この
ズレを修正してくれるのが外部のクロックジェネレーターなのです。

これは写真に例えるとわかりやすいのですが、録音時の周波数がズレてい
るというのはカメラのピントが合っていないという事。再生時の周波数が
ズレているというのは眼鏡の度が合っていないという感じです。ピントの
合っていない写真を度数の合っていない眼鏡で見たら…もう何が写ってい
るのかわかりませんね。録音時に音のピントを合わせるというのはとても
重要な事です。(最近では4Kカメラなど細かすぎるのも嫌われている節
がありますけど。)それにしても、後に多少ぼやかしたりわざとはっきり
させない加工をする事もあるので素材である大元は出来る限りピントをば
っちり合わせなければなりません。

基本的にスタジオでは録音時、ミックスダウン、マスタリング時にこの機
材が活躍します。非常に高熱になる為、また内部のルビジウム発振器の延
命の為に常時使用する事はしていません。ここぞという時に使用している
訳ですが、スイッチを入れると不思議と音量が下がったような、音が痩せ
る?ような感じになります。おそらく音のフォーカスがピタっと合うから
だと思います。高級機で再生してもそのシステムに耐えうる音質にしたい
と思って数年前に買いましたが大正解でした。今後も活躍してもらいたい
と思います。

そして最後に電源です。
電源についてはよくある話なのですが、今の制作部屋を施工して頂いた
時に電源も独立して200Vのものを増設して部屋に引きました。
写真の右側に映っているアルミホイルで覆われた物体は200Vを117V、
115V、100Vに変換している電源安定化トランスです。家電とは全く切
り離されているので電源ノイズを気にせず作業する事が出来ます。

という感じです。
あとは良い作品を生み出すだけですね。(笑)
粛々とやって参りますのでどうぞよろしくお願いします。

お読み頂きましてどうもありがとうございます。
次回はM-5,6と合わせてD.A.W.やスピーカー周りを少しご紹介させて
頂きます。

2017年

11月

23日

セルフライナーノーツ「歌曲作品集[小園]」M-1,M-2

 

こんにちは。

 

さて、ライナーノーツなど書いた事も無く、それ以前に文章などほとんどまともに書けないので一体何を書こうか、楽曲のアナライズなど書いても音楽を勉強している人にしかわからないし色々と

ネタを羅列してみたもののどれもまとまりきらない感

じでしたので…どうぞ暖かい目で読んでやってください。

 

 

セルフライナーノーツ
『歌曲作品集「小園」』


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M-1 [木漏れ陽]


この曲はスモールガーデンというプロジェクトを立ち上げる前、
2013年の夏前だったと思います。後でまた触れますがこのアル
バムの最後の曲である[Fill UpYour Life]を作り終えた後、僕が
アーティスト活動をやっていきたいと思う様になって作り始め
た最初の曲です。当初は作詞家のtomoさん、野沢菜(山本ひか
り)さんに歌詞をお願いしようと思って打診したのですが第一
稿からあまりにも世界観が離れすぎていたのでお二人には謝り、
僕が詞を書く事になりました。(以降すべて歌詞は自分で書こ
うと心に決めました。※英詞は例外です…)

この曲はファーストアルバムの一曲目を飾らせるつもりでいたの
でそれなりに気合いを入れたいと思っていたのですが楽曲に牧歌
的な要素も多いので如何にして編曲するかという所が自分の中で
は頭を使う部分でした。(下のデモ曲を聴いて頂けるとわかるか
もしれません。)

歌詞は他の曲と比べると僕の世界観がわりとストレートに表現出
来ていると思います。好きな人、大切な人と一緒に日向ぼっこか
野原で寝転んでいるような景色でしょうか、何かこみ上げたのか、
あくびをしただけか、ただただ涙が頬をつたう、という詩だと思
います。自分で作っておいて無責任ですが言葉も音楽も自分の外
に出ると中にあった時と意味が変わってくるので今また詩を読む
と当時と違った感じがします。(今度はもっと早い時に曲の手記
を残しておこうと思います。)


また歌詞カードは日本語を縦表記にしてあります。(上部写真)

詩だけでも世界観が表現出来るように頑張ってみましたので是非

お手に取って頂けたら幸いです。

演奏に関しては自分で全部していますがプログラム(MIDI打ち込
み)と半々位だと思います。この曲ではエレキギター、エレキベ
ース、ローズは演奏していますが直しやパンチインも結構ありま
す。編集や修正ももちろん自分で行っていますので完成したもの
に対しては演奏をしたというよりも作り上げたと言った方がしっ
くりきます。またアルバム全体にわたってですがベースの音量
(低音部分)が控えめにしてあります。これは昔のレンジの狭か
ったレコードの音楽に似せた部分と、パンチを効かせない様にし
たかったという意図があります。今の機材では自然と良い音で残
せてしまうのでその辺りの加工が意外と難しかったです。

そして下のデモ曲ですが、当時はマイケルフランクスをかなり意識
した感じで行っていました。

https://soundcloud.com/smallgardenstudio-1/komorebi_demo_lala

元々はこの素朴なテイストも出したかったのですが僕一人で全て
賄うには当時の演奏力ではとても難しかったので、いずれは別バー
ジョンで録り直ししたいと思っています。

 

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M-2 [ほたる]

この曲が一番良いと一部の音楽好きの方達から人気のある楽曲の
ようです。(ちなみに僕はどの曲も好きです。)
この曲はどうやって作ったのか忘れてしまったのですが歌詞は2月、
極寒の奥多摩へ一人キャンプへ行った時に焚き火を前に一晩で書い
た覚えがあります。曲のハーモニーの流れからして僕の中では初夏
から夏というイメージがあったので蛍が出てきました。
元々から転調の多い進行が歌詞と連動してドラマの場面転換のよう
になってくれたと思います。ファンの方からも画像がはっきり浮か
ぶような楽曲(この曲に限らず)だと言われましたが、僕も頭に画
を思い描いていながら作っているので音楽でそれが伝わったという
事はとても嬉しい思いです。
この曲もデモを聴いてみます。最高に下手でヤバいですので大目に
みてください…。

https://soundcloud.com/smallgardenstudio-1/hotaru_demo_0210_2015

大変なお口汚しで申し訳ない気持ちです…キーが合っていなかった
りドラムがコピーペーストだったりして人様に聴かせるような代物
ではありませんが、これを聴いて完成版を聴いて頂いて、是非その
変貌を楽しんでもらえたらと思いまして意を決してアップロードし
てみました。フィックスバージョンはこちら↓


https://soundcloud.com/smallgardenstudio-1/hotaru

冒頭の「赤緑のひかり~」というのは蛍ではなくて目をつぶって太
陽を見た時の色彩のつもりで書いたのですが、蛍の黄緑の発光色と
体の赤い色味が偶然被っていたことは自分でも後で気がつきました。
この曲はアコースティックなイメージ、アンプラグドなアレンジで
進めようと思っていましたのでなるべくプログラミングではなくて
演奏で作っていきました。ストリングスとドラム以外は全部演奏し
ています。
左にアコースティックギター(以下AC)、右にガットギター、真ん
中少し右寄りにピアノが確認出来ます。ピアノ音源は確か「Ivory2」
のヤマハを使っています。ちなみに「木漏れ陽」にはエレキギター
とACも入っているのですがACの方は打ち込み(プログラム)です。
自分の演奏と打ち込みが混在するので打ち込みはより自然になるよ
うに、かつ実際の演奏楽器との親和性を壊さないように気をつけて

います。

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お読み頂きましてどうもありがとうございます。

次回はM-3,M-4について、また制作機材についても少し触れたいと思います。